この記事は、人権の専門家ではない宮崎の一個人事業主・ゆうとりが、AIと最新の情報を頼りに学びながら書いています。経済でも健康でも幸福でもつながっている「人権」というテーマを、宮崎から一緒に考えていくための連載です。
「神話の里」の、もうひとつの顔
宮崎と聞いて多くの人がまず思い浮かべるのは、青い空と海、南国の情緒、そして「神話のふるさと」という呼び名かもしれません。
実際、宮崎県内には天孫降臨や国生みなど数々の日向神話にまつわる土地が点在しており、県全体が古くから「日本の始まりの物語が生まれた場所」として大切にされてきました。高千穂町に伝わる夜神楽は国の重要無形民俗文化財にも指定されており、今も地域の祭りとして受け継がれています。
鵜戸神宮や西都原古墳群など、神話にゆかりのある神社・史跡は県内各地に広がっており、観光の目玉としても親しまれています。
けれど、この華やかな「神話の里」という顔の裏側にも、現在進行形の課題があります。
同和問題をはじめ、女性・子ども・高齢者・障がいのある人・外国人などに関する人権問題、インターネット上での誹謗中傷、性的指向や性自認を理由とする差別・偏見など、社会の変化とともに新しい形の人権課題も生まれ続けています。
ぼく自身、子供時代、いじめに遭った経験があります。何十年も経た後に、「なぜ人間は同じことを繰り返すのだろう」という疑問が生まれ、尊厳や人権に関心を持つようになりました。
このような形で、情報発信することで、少しでも社会の役に立てたらと思っています。
なぜ今、あえて人権を語るのか
「人権」という言葉は、どこか堅くて、自分とは縁遠いものに聞こえるかもしれません。しかし今回このテーマを取り上げるのは、人権が守られる社会であることが、実は宮崎という地域が長く続いていくための土台そのものだと考えているからです。
人が「ここで自分らしく生きていける」と感じられない土地からは、人は静かに離れていきます。逆に、多様な人がお互いを尊重し合いながら暮らせる土地には、人が集まり、次の世代へと引き継がれていきます。
人権への配慮は、経済・健康・幸福・教育、そして地域の持続可能性という、これから一つひとつ掘り下げていく5つの尺度すべてに関わる、いわば土台の土台だと感じています。
考えてみてください。もしあなたが暮らす地域で、誰かが理由もなく遠ざけられたり、声を上げにくい雰囲気があったりしたら、あなた自身はその場所に長く住み続けたいと思えるでしょうか。人権への配慮は、決して一部の当事者だけの問題ではなく、そこに暮らすすべての人の「住み続けたい」という気持ちを支える基盤なのです。
宮崎県自身が示す、条例という形の意思表示
実は宮崎県自身も、この考え方を条例という形で明文化しています。2022年3月に「宮崎県人権尊重の社会づくり条例」が施行され、2024年3月には具体的な行動の指針として「宮崎県人権施策基本方針」が策定されました。
この条例の前文には、宮崎の豊かな自然と温暖な気候に育まれてきた、思いやりと温もりのある県民性を生かしながら、県・市町村・県民が力を合わせて、誰もが自分らしく生きていける社会を実現していく必要がある、という考え方が示されています。
数字にも、その変化の兆しが表れています。2022年度に県が実施した人権に関する県民意識調査では、「宮崎県が人権が尊重される県になっているか」という問いに肯定的に答えた人の割合は48.0%でした。これは2018年度の前回調査の41.9%から上昇しており、少しずつではありますが、人権尊重の土壌が県民の実感として育ちつつあることがうかがえます。
もっとも、48.0%という数字は、裏を返せば半数以上の県民がまだ実感を持てていない、ということでもあります。この連載を通じて、この数字を少しでも押し上げるための材料や視点を提供できればと考えています。
世界に目を向けても、根っこは同じ
この「誰もが自分らしく生きていける社会を」という考え方は、宮崎県だけのものではありません。世界人権宣言や日本国憲法が掲げる「すべての人間は生まれながらにして自由であり、尊厳と権利について平等である」という原則と、根っこの部分でつながっています。
日本国憲法14条も、人種・信条・性別・社会的身分などによって差別されないことをうたっており、宮崎県の条例もこうした国内外の人権の考え方を土台にしています。人権を大切にする地域は、結果として経済的にも社会的にも持続可能な発展を遂げやすいという指摘もあります。
宮崎から人権について考えることは、決して閉じた地域内だけの話ではなく、世界共通の課題に、宮崎という具体的な土地から向き合っていく試みだと捉えています。
テクノロジーと、いきがいカフェの視点を掛け合わせて
このシリーズでは、単に人権問題を紹介するだけでなく、AIをはじめとした最新のテクノロジーがどう解決の力になれるかという視点も、意識して盛り込んでいきます。
実際にこの記事自体、AIによるリサーチと文章生成を活用しながら、専門家ではない立場の私が学びつつ作成しています。この経験自体も、今後のテクノロジー活用の事例のひとつとして紹介していく予定です。
また、いきがいカフェ協会が提案する解決策の核である「尊厳教育」「美徳の実践」「生きがいをもつこと」という3つの視点も、このシリーズ全体を貫く軸として位置づけています。
人権を「守るべきルール」としてだけでなく、一人ひとりが自分の尊厳に気づき、日々の小さな美徳を実践し、自分の生きがいを見つけていくプロセスそのものが、結果として差別や偏見のない社会につながっていく、という考え方です。
たとえば、誰かを傷つける言葉や態度を減らしていくことも、この3つの視点から見れば、日々の小さな美徳の積み重ねだと捉えることができます。
宮崎から、一緒に考えていきませんか
この連載は、専門家による一方的な解説ではなく、宮崎に暮らす一個人事業主が、皆さんと一緒に学び、考えていくための場として続けていきたいと思っています。
今後は、宮崎で実際に起きている人権課題、経済・健康・幸福・教育・持続可能性それぞれの視点から見た人権の意味、国内外の先進事例、そしてAIやテクノロジーでできる解決策の提案などを、順番に取り上げていきます。
あなた自身は、宮崎という土地に対して、どんな「豊かさ」を感じているでしょうか。
あるいは、どんな「生きづらさ」を感じたことがあるでしょうか。関心を持ってくださった方は、ぜひIKIGAIボードのコミュニティにも参加してみてください。
同じように宮崎の未来を考えたい人たちとつながり、対話や小さな活動が生まれていく場になればと考えています。
この記事を読んで、何か感じたことはありましたか?
このシリーズは、宮崎に暮らす一個人事業主が、人権の専門家ではない立場から、皆さんと一緒に学び、考えていくための連載です。
私たちいきがいカフェ協会は、「尊厳教育」「美徳の実践」「生きがいをもつこと」という3つを、人権が尊重される社会をつくるための解決策の核だと考えています。
知識として知るだけでなく、日々の小さな気づきや実践を、同じ思いを持つ人たちと分かち合える場を、宮崎から育てていきたいと思っています。
IKIGAIボードでは、あなた自身の「生きがい」の傾向を知る診断や、同じテーマに関心を持つ人たちとのつながりを用意しています。よろしければ、覗いてみてください。

